最近では看護師専門の転職支援会社が全国的に増えてきたことで存在感が薄まりつつありますが、今でも転職をする看護師の2割以上の方は、ハローワークを通じて転職を実現しています。
特に、転職支援会社が拠点を展開していない地方や郊外の求人や地元のクリニックの求人を探す場合、ハローワークは有効活用できるようです。
「ハローワークは失業してから行くところ」というイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、実際には在職中であっても登録して求人情報を紹介してもらうことが可能です。
最近のハローワークではインターネットでも求人情報を検索することができるようになっているので、ある程度は自宅で情報収集することも可能です。
ハローワークを利用するメリット
ハローワークを利用する主なメリットとしては、下記の点が挙げられます。
- 転職支援会社が網羅できていない地方エリアの求人もある
- 求人側に費用がかからないので、採用のハードルが低いこともある
- 雇用保険により、各種手当を受けられる
それぞれの項目について、詳細をご説明します。
転職支援会社が網羅できていない地方エリアの求人もある
地方在住の看護師の方はハローワークを活用して転職活動をしている方も多いのではないかと思います。
ハローワークは全都道府県に設置されており、地域経済に根差した雇用支援を行っているため、看護師の転職支援会社が網羅できていないような地方・郊外エリアの求人や、地元の小さな開業医クリニックの求人などが充実しています。
中にはハローワークにしかない求人などもありますので、希望エリアの近くに転職支援会社が拠点を展開していない場合などは、ハローワークを有効活用するのもよいでしょう。
求人側に費用がかからないので、採用のハードルが低いこともある
ハローワークは公共職業紹介サービスですので、求職者はもちろんですが、求人を依頼する採用側も、費用の負担はありません。
看護師転職支援会社の場合、採用が決まると病院やクリニックは転職支援会社に紹介料を支払う必要がありますが、ハローワーク経由で採用した場合には、採用費用がかからないのです。
そのため、もし一つの病院がハローワークと転職支援会社を併用して採用活動を行っている場合、ハローワークを通じて応募したほうが、採用の可能性は高まるかもしれません。
雇用保険により、各種手当を受けられる
ハローワークに行けば、離職の理由など一定要件を満たした方に限り、雇用保険の範囲内で様々な手当てを受けることが可能です。
一般的に「失業手当」や「失業給付」などと呼ばれますが、離職期間中に支払われる「基本手当」」をはじめ、再就職が決まると支払われる「再就職手当」などがあります。
ハローワークを利用するデメリット
一方で、ハローワークを利用するデメリットとしては、下記の点が挙げられます。
- 求人情報が不正確なことがある
- ハローワークに掲載していない求人もある
- 病棟・二交代制・夜勤なしなど、看護師ならではの条件検索はできない
- 窓口では、求人の詳細や職場の内情などまでは把握していない
- 窓口は朝から夕方までしか営業していない
それぞれの項目について、詳細をご説明します。
求人情報が不正確なことがある
ハローワークの場合、看護師の転職支援会社と違い、ハローワーク担当者が一つ一つの病院やクリニックを回って求人情報をヒアリングしたり、電話で詳細に確認したりしているわけではありません。
そのため、求人情報が不正確なこともよくあります。特に、給与面や就業条件に関する記載が曖昧で統一されていないこともありますし、そもそも求人情報自体が古い場合もあります。
そのため、ハローワークの求人票の内容を鵜吞みにすることなく、気になる点があればハローワークの担当者や必要に応じて求人先に直接確認をすることが重要です。
ハローワークに掲載していない求人もある
ハローワークは、当然ながら全ての求人を掲載しているわけではありません。特に人気の病院などはわざわざハローワークを利用しなくても看護師が集まってくるため、求人情報を提供していないのです。
そのため、できる限り多くの選択肢の中から転職先を選びたい方は、ハローワークだけではなく転職支援会社も併用しながら転職活動することをおすすめします。
病棟・二交代制・夜勤なしなど、看護師ならではの条件検索はできない
ハローワークは、看護師に特化したサービスではありません。そのため、たとえば「ハローワークインターネットサービス」では、「病棟」・「二交代制」・「夜勤なし」など、いわゆる看護師ならではの求人検索条件で求人を探すことはできません。
求人検索システムの使い勝手もそこまでは高くないので、看護師専門の転職支援会社に登録して求人を紹介してもらうよりも、大きく転職活動の効率が下がる可能性もあります。
窓口では、求人の詳細や職場の内情などまでは把握していない
ハローワークの窓口では、担当者は求人一つ一つの詳細や、職場の内情についてまでは把握していません。基本的には求人票に掲載している情報を基に応募するかどうかの判断をしていくことになります。公共サービスであるがゆえに、民間の転職支援会社のような手厚いサービスを期待するのは難しいでしょう。
窓口は朝から夕方までしか営業していない
最近では、看護師転職支援会社の場合、24時間いつでも電話相談可能な会社なども増えてきていますが、ハローワークは行政サービスですので、基本的に窓口は8:30~17:15まで、 都市圏エリアにあるハローワークでも8:30~19:00まで、といったように、営業時間が限定されています。(※詳細は地域により異なります。)
そのため、在職中に転職活動をしている方で、残業や夜勤などでなかなか思い通りに時間の都合がつかない看護師の方にとっては不便に感じることもあるようです。
ハローワークは「併用」が一番
ハローワークを利用して転職活動をする場合、ハローワークだけに頼るのではなく、看護師転職支援会社など他の手段も併用しながら利用するのがベストです。
ハローワークにしかない求人もありますが、当然その逆もあります。また、採用側に費用負担がないハローワークのほうが採用してもらいやすいという可能性もあれば、細かく面接アドバイスなどもしてもらえる転職支援会社経由のほうが有利という考え方もあります。
そのため、それぞれのメリットを生かし、デメリットを補うためにも、ハローワークは「併用」を基本として利用するのがよいでしょう。
「転職手段を比較する」のその他のページを見る
- 転職支援会社を利用する
- 求人広告サイトを利用する
- ハローワークを利用する
- ナースセンターを利用する
- 直接応募する
- 知人・友人に紹介してもらう
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