クリニック勤務がいいってホント！？ メリットの裏に潜む5つの真実

急性期病院などで残業や夜勤に追われながら忙しく働いてきた看護師の皆さんから人気があるのが、クリニックの求人です。若いころは急性期でバリバリ働くのに憧れたけど、体力的にもう無理！という方や、結婚や出産を機に、夜勤なく土日も休める環境で落ち着いて働きたいと考えてクリニックへの転職を希望される看護師の方は実際に多くいらっしゃいます。

クリニック勤務を希望される方の転職理由として良く挙がることが多いのは、下記のようなポイントです。

夜勤がない！
土日はしっかり休める！
病院よりのんびり働ける！
精神的に楽そう！
人間関係が楽そう！

たしかに、クリニックには夜勤もありませんし、一部を除きほとんどのクリニックは土日が休みで、勤務時間もそこまで遅くなりませんので、健康で規則的な生活が遅れます。そして、急性期のようなバタバタ感がないので、ゆとりを持って働けるイメージもありますね。

しかし、実はこれらのメリットが、場合によっては転職の落とし穴になることもあるので注意が必要です。そこで今回は、クリニック転職に潜む5つの注意点をご紹介していきます。

クリニックへの転職をお考えの看護師の皆さんはぜひ参考にしてくださいね！

メリットの裏に潜む5つの真実

1. 夜勤がない！→ 給料が稼げない！？

クリニックのメリットは何といっても夜勤がないこと。あの不規則な生活から抜け出せるかと思うと、ついつい嬉しくなってしまう方もいるかもしれません。しかし、夜勤がないということは、当たり前ですが夜勤手当がないということでもあります。つまり、夜勤がある病院に勤務した場合と比較して、かなりの給料ダウンを覚悟しなければいけないということです。クリニックに勤務している看護師の平均年収は300万円程度と、看護師の一般的な年収と比較してかなり低めになっています。

給料は低くても構わないという方であれば問題ありませんが、夜勤時代の生活レベルを落とすのは難しいという方は少し考えたほうがよいかもしれません。また、看護師の方には夜勤がなくなってみて、夜勤のある生活が楽しかったことに気づいたという方も少なからずいらっしゃいます。夜勤って、夜勤明けにテンションが高いまま遊びに行けたり、皆が働いている日中の時間に休めたりと、意外と良い面もありますよね。

夜勤が嫌でクリニックへの転職を考えているという方は、そのあたりもじっくり考えてみるとよいかもしれません！

2. 土日はしっかり休める！→ シフト勤務の押し付け合い！？

クリニックのいいところといえば、土日もしっかり休めるところ！土日が休めれば家族や友達とスケジュールを合わせることも簡単になりますから、プライベートもより充実するはずです。しかし、クリニックでは常勤の看護師が２、３名しかいいないケースが多いので、平日のシフトについては融通が利かないことも多くあります。

一人でも看護師が抜けるだけで大きな穴が開いてしまうため、急な休みがとりづらかったり、新人はシフトが優先されなかったりして自分の希望のシフトが組めないことも。病院とは違い、基本的に休診日が固定されているため予定が立てやすいというメリットはありますが、そのぶん柔軟な勤務ができなくなる可能性がありますので、注意が必要です。

いじわるな先輩につかまると好きなように有給をとられて自分が代打で勤務しなければいけなくなったりすることもありますので、人間関係にも気をつける必要がありそうです。

3. 病院よりのんびり働ける！→ 実は忙しいクリニック！？

クリニックへの転職を希望される方の多くはもっとゆとりを持って働きたいと考えていますが、実は本当にゆとりを持って働けるかどうかは運次第です。先ほどお伝えした通り、クリニックは看護師の人数が少ないため、診療時間中はあらゆる業務が自分に降りかかってきます。

人気のクリニックでは一人で数十人から数百人の患者の対応をしなければいけないケースもあり、お昼休みにご飯すら食べられないことも。また、クリニックは最小限の人員で経営されているケースが多いので、看護師であってもクリニックの清掃や事務作業などを行わなければいけないことも多く、看護以外の業務で多忙になる可能性もあります。業務のゆとりという点では過度な期待は禁物のようです。

4. 精神的に楽そう！→ スキルアップができない！？

クリニックは、急性期病院のように緊急度の高い患者が次々に運ばれてくるようなバタバタ感はないため、精神的にもゆとりを持って働けそうというイメージがあります。たしかにこれはイメージ通りといえばそうかもしれません。

しかし、実際に急性期病院からクリニックへと転職した方の声として多いのが、注射や点滴など基本的な看護業務以外のスキルが全く身につかない、看護業務以外の仕事が多くて成長感が味わえないといった不満です。

負担が少ないということはそのぶんスキルアップにつながらないということでもありますから、長期的なキャリア形成を考えるうえではこの点もしっかり頭に入れておく必要があります。実際にクリニックから病院に戻ろうと思ってもスキル不足で転職が実現できないケースや、スキルはあっても本人がしばらく実務から遠ざかっていたため自信が持てずに病院への転職を躊躇してしまうというケースもよくあります。

クリニックに転職する際は、仕事内容についても事前にしっかりと確認しておく必要がありそうですね！

5. 人間関係が楽そう！→ 濃密な人間関係に苦労する！？

クリニックに転職してしまえば、今の煩わしい同僚や看護師長との人間関係から解放される！と思っている方も多いかもしれません。しかし、クリニックは人数が少ない分、良くも悪くも人間関係は濃密で、当たり外れが大きいとも言えます。

また、何より重要なのは院長との相性です。院長との相性が悪いと、なかなか職場に馴染めなかったり、いじめにあってしまったり、不当な待遇にさせられたりする可能性もあります。逆に、院長を気が合い、気に入られてしまえば気持ちの良い環境で長く働けるのもクリニックのいいところです。

気になるクリニックがあれば、事前に患者として訪ねてみて職場や院長の雰囲気を確認しておくことがとても大切ですね！

メリットの裏に隠された真実を見破ろう！

このように、クリニックにもクリニックならではのデメリットはありますので、イメージだけで転職をしてしまうのはとても危険です。大事なのは、クリニックの中でも良いクリニックと悪いクリニックを見極めること。

しかし、自分一人でそのクリニックの本当の姿を見極めるのはなかなか難しいものですよね。実際の業務の内容や忙しさ、職場の人間関係、院長の性格、患者の来院数など、色々な情報を集めて客観的に検討しなければ、なかなかそのクリニックの本当の姿は見えてきません。

また、クリニックはそもそも募集人数が少ないため、その中で人気のある優良クリニックへの転職を考えるなら、欠員のタイミングをじっと待つしかありません。特に人気のクリニックは定着率が高く欠員もなかなか出ませんので、タイミングがとても重要になります。

クリニックへの転職をお考えの方は、こうした看護師転職サイトを活用してこうした情報をタイムリーに教えてもらいながら、「点」ではなく「面」で転職活動をすることをおすすめします！素敵なクリニックに出会えるとよいですね！

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