後輩の成長を促す！人間関係を壊さず上手に叱る方法

看護師の仕事はミスが許されません。ですから、後輩を叱る必要がある場合も当然出てきます。後輩の成長のために、言いたくないことを言わなければいけないこともあるでしょう。しかし、だからといって後輩との人間関係まで悪くしたくはありませんよね。そこで、嫌われることなく、うまく後輩を叱るためのポイントをご紹介します。これで、どんなことに気を付けて後輩を叱ればいいのかがわかりますよ。どうしても叱らなくてはいけない時に役立ててくださいね。

感情的にならないようにする

マナーができていなかったり、単純なミスを繰り返す後輩がいると、イライラしてしまうのも無理はありません。しかし、あなたが感情的に怒ってしまっても何もいいことはありません。後輩からの人望を失い、「感情にまかせて怒る嫌な先輩」だと思われるだけでなく、せっかく伝えた言葉にも耳を傾けてもらえることはないでしょう。後輩を叱る場合は、必ず、怒っているのではなく叱っているのだという意識をもつように心がけましょう。

もしも自分がカッとなりやすいタイプであるとわかっている場合は、少し冷静になる時間を設けるようにすることも大切です。後輩をその場で叱るのではなく、少し時間がたった頃に別室に呼び出すようにするなど、気持ちを落ち着かせる工夫をしましょう。叱る前に、自分の考えを一旦メモにまとめてみるというのも、おすすめです。

また、好き嫌いで叱るようなこともあってはなりません。人間ですので好き嫌いはどうしてもあるものですが、同じミスをしたのに叱る後輩がいたり、叱らない後輩がいたりする状況は不公平です。後輩からの信用も失くしてしまいかねません。後輩に対してはみんな公平に叱るよう、気を付けましょう。

ミスの状況や理由などを把握し論理的に叱る

叱る場合は、ただ「ダメでしょう」と責めるのではなく、ミスが起こった時の状況や原因などを論理的に話す必要があります。あなたがどういった点でおかしいと感じているのか、わかりやすく伝えてあげなければいけません。後輩がどうして自分のしたことがいけなかったのか振り返ることができるよう、納得させる必要があるのです。

この時、間違っても後輩の能力や人格を否定するようなことを言ってはいけません。「社会人失格ね」などという言葉は後輩を傷つけてしまうだけで、何の解決にもなりません。あくまでもミスがあった状況を指摘しているのですから、こういった言葉は不要です。

筋道をたてて、順序を追って話をすれば、後輩も自分が行ったことを改めて考えてくれるでしょう。そして、一緒に親身になって考えてくれているあなたに対して嫌な気持ちをもつこともないはずです。

改善方法を本人に考えさせ、それに対するアドバイスをする

ミスが起こった状況や理由について話をしたら、次は後輩自身に今後どのようにすれば同じミスを防ぐことができるのかを考えさせる必要があります。こちらからどうすべきなのか言うことは簡単ですが、それでは後輩のためになるとは言えません。自分自身で考えてこそ意味があるのです。

ただし、後輩が答えを出せずにいる時や悩んでいる場合は、アドバイスをあげるようにしましょう。その際できるだけわかりやすいように具体的な内容にすると伝わりやすくなります。たとえば「頑張れ！」ではなく「ミスを防ぐために確認を2度行うというのはどう？」といった具合に言ってあげるのです。

決して叱った後にそのままにするのではなく、同じミスが繰り返し起こらないように見守ってあげることもとても大切です。後輩も叱られてばかりいてはやる気がなくなってしまうので、ミスが起こらなくなったら褒めることも忘れないようにしましょう。

後輩の性格に合わせた叱り方をする

後輩を叱る時は、その後輩の性格を考慮することも忘れないようにしましょう。その後輩が叱られて伸びるタイプなのか、叱られてしまうとやる気が低下したり物事を諦めてしまうタイプなのか、よく見極めて叱ることがポイントです。

特にメンタルが弱い後輩の場合は要注意です。叱ることで人間関係にまで影響が及ぶ恐れがありますし、もしかすると退職の意思を示すかもしれないからです。また、プライドが高い後輩の場合も気をつけなければなりません。他の看護師の前で叱ると反発される恐れがあるので、この場合は別室や外に呼び出して叱るなどの対応が必要になってきます。

いずれにしても、叱る場合には後輩の立場に立って、相手のことを考えてあげることが不可欠です。相手がおかれている状況や、叱られた時の相手の気持ちなどを察しながら、言葉を選んで落ち着いて考えを伝えましょう。

まとめ

後輩を上手に叱る方法についてご紹介しましたが、いかがでしたか？大事なことは、やみくもに叱るのではなく、論理的にどうしてその行動がいけなかったのかを伝えてあげることです。そして、一緒に解決策を考え、同じミスが繰り返されないよう、そっと見守っていてあげましょう。叱るということはとても難しいことです。でも、一生懸命気持ちを伝えれば、きっと相手の心に響くでしょう。

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