実はどっちも悩んでいる?新人看護師とプリセプターの難しい関係

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看護師の人間関係に関する悩みの中でも比較的多いのが、新人看護師とプリセプターとの関係です。新人看護師とプリセプターと聞くと、一般的にはプリセプターの厳しい指導や態度についていけない新人看護師が悩んでいるという絵が思い浮かびますが、実は悩んでいるのは新人看護師だけではありません。新人を指導するプリセプターも同様なのです。
ここでは、新人看護師の立場、プリセプターの立場から見た悩みについて、それぞれ典型的なパターンとその解決策について考えていきます。

新人看護師→プリセプターへの悩み

まずは、新人看護師の悩みについてです。新人看護師の方々にとって、新人時代の成長や仕事のやりがい、楽しさを大きく左右する要素の一つが、プリセプターとの人間関係が上手くいくかどうかです。プリセプターとの人間関係に悩んでいる新人看護師の方からよく聞く声としては、下記が挙げられます。

  • プリセプターにいじめられる・意地悪をされる
  • プリセプターの厳しい指導についていけない
  • プリセプターからいつも理不尽な課題を出される
  • プリセプターが怖くて質問ができない
  • 同期の優しそうなプリセプターと比較してしまう

上記のように、新人看護師の方々の多くは担当プリセプターの態度についていけず、それを誰にも相談することもできないまま一人悩み、我慢し続けた結果、最終的にメンタルに問題を抱えてしまうのです。中には日々の厳しい指導によって、「自分は看護師に向いていない」と考えて、せっかく頑張って取得した国家取得なのにも関わらず、看護師の仕事自体を数か月で辞めてしまう方もいるほどです。

入職後しばらくは、ただでさえ新しく覚えなければいけないことが多い、知らない人ばかりで緊張する、医療現場なので失敗は許されない、など様々な精神的負荷がかかる中で仕事をしなければいけないわけですから、その上に唯一のメンターであるはずのプリセプターからも厳しくあたられてしまうと、逃げ場がなくなるように感じてしまうのは仕方ありません。

また、仲がよさそうにしている同僚の新人看護師とそのプリセプターを見ながら羨ましく感じる方や、自己嫌悪に陥る方も少なくありません。

こうしたプリセプターとの人間関係に悩んでいる方がまず考えてほしいのは、以下のポイントです。

  • 新人だから叱られて当たり前。まずはそれを受け入れる
  • 教える側にかかっている負担も考える
  • コミュニケーションは鏡だと心得る
  • 指導に愛があるかないかを見抜く

それぞれのポイントについて簡単に補足していきます。

新人だから叱られて当たり前。まずはそれを受け入れる

新人看護師は、文字通り新人なのですから、先輩から叱られて当たり前です。これは看護師に限らずどの職場でも同じです。ましてや人の命を預かる看護師の仕事なのですから、厳しさはあってしかるべきでしょう。ですので、厳しく叱られても、冷たくされても、必要以上に自己嫌悪に陥るのは辞めましょう。先輩から厳しく指導された経験がない方にとっては人前で怒られるというのを屈辱的に感じることもあるかもしれませんが、まずはできない自分を素直に受け入れて、相手の指導やアドバイスをしっかりと聞き、ミスをしたのであれば二度と同じことをしないように気をつける、分からないことを聞くのであれば、二度と同じことを聞かなくて済むようにしっかりとメモを心がけ、不安点はその場で解消していく、などを心掛ければ、必然的に厳しく叱られる回数も減っていくはずです。

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教える側にかかっている負担も考える

まず理解してほしいのは、新人を教えるプリセプター側のほうも大変だということです。自身の業務に加えて指導に割く時間が加わるわけですし、指導のための計画策定や上司への状況フィードバックなど、プリセプターは新人看護師の見えていないところでも新人看護師のために多くの時間を割いているのです。これは新人看護師とプリセプターとの関係に限りませんが、基本的に教える側と教えられる側で負担が多いのはいつでも教える側なのです。

そのため「新人なのだから教えてもらって当然」「新人なのだから優しく扱ってほしい」など自己本位な考えを持っている場合、まずはそれを捨てる必要があります。貴重な相手の時間を割いて教えてもらっているということに対する感謝の念をしっかりと持ち、それをプリセプターにもことあるごとにしっかりと伝えることが、人間関係をよくする上で大事なポイントとなります。

コミュニケーションは鏡だと心得る

上記の話とつながりますが、「コミュニケーションは鏡」だという考え方も重要です。プリセプターの態度が良くない、厳しすぎる、などと相手を批判する前に、まずは自分自身のプリセプターに対する態度が良かったかどうかを考えることも重要です。人は、好かれていると感じれば好きになるものですし、嫌われていると感じれば嫌いにもなるものです。人間関係は鏡のようにお互いのお互いに対する印象を反映しあうのです。そのため、相手側の態度に違和感を覚えるなら、まずは自分の態度を改めてみるというのはとても有効な方法なのです。

指導に愛があるかないかを見抜く

プリセプターとの人間関係に悩んでいる新人看護師の方は、まずは上記のように色々な角度から自分自身のことを見つめ直してほしいのですが、当然ながらいつもがいつも新人側に問題があるわけではありません。中にはどう考えてもプリセプター側に非があるとしか思えないようなケースもあります。

特に、毎日プリセプターから厳しい指導を受けており、これは指導を超えて「いじめ」や「嫌がらせ」の領域なのではないかと感じる方は、一度「今のプリセプターの指導には、時分に対する愛があるか」どうかを考えてみてください。

本当に新人看護師に対する愛があるプリセプターであれば、どんなに厳しい指導をしたとしても、最後には自分のためにあえて厳しく言ってくれているということを感じるはずです。もしそうした愛情をかけらも感じることができず、ストレスの捌け口として扱われているように感じる場合などは、メンタルが悪化しないうちにその環境が逃げる必要があります。

話を分かってくれそうな看護師長、看護部長であればプリセプターの交代や部署の異動なども含めて相談してみるのもよいでしょうし、職場内での相談が難しそうであれば、看護師転職サイトのキャリアアドバイザーに相談してみるのも一つの手です。

また、職場内での改善が難しそうであれば、思い切って転職してみるのも解決策の一つです。プリセプター側に非がある場合は、新人看護師側がどんなに頑張って我慢しても、メンタルを消耗して最終的に自分が追い込まれるだけですので、いかに早く問題から逃れるかという視点も重要になってきます。まずは自分だけで抱え込むことをやめ、キャリアアドバイザーのような第三者でよいので誰かに相談をしてみましょう。

プリセプター→新人看護師への悩み

新人看護師がプリセプターとの関係に悩んでいるように、実は新人看護師との関係で悩んでいるプリセプターの方も少なくありません。

  • 自分の指導力に自信が持てない
  • 自分の仕事に精一杯で、どうしても指導意欲がわかない
  • 新人看護師の態度や姿勢が気に入らず、ついつい冷たくしてしまう
  • 何度指導しても改善が見られず、バーンアウトしてしまう

それぞれのポイントについて、簡単に補足していきます。

自分の指導力に自信が持てない

プリセプターの中には、自分の指導力に自信が持てず、結果として新人とどのように上手く接すればよいかが分からずにストレスとなってしまう方も少なくありません。プリセプター制度自体は、新人看護師のみならず教育機会を通じたプリセプター側の教育も意図されて作られた制度ですので、当然ながら指導を通じてプリセプター自身も成長する必要があるわけですが、やはり自信が持てないと、新人からどう思われるかばかりが気になってしまい、上手に信頼関係が築けなくなってしまうというケースがあるようです。

指導力に自信がない方にとって大事なのは、自分ではなく相手のことを考えることです。新人看護師の立場からしてみれば、プリセプターの先輩が優秀かどうかよりも、自分のために熱心に色々と頑張ってくれるかどうかのほうがよっぽど大事なのです。多少教え方が上手くなかったり、指示が曖昧だったりしたとしても、それ以上にそのプリセプターの指導の熱意や愛情のほうが新人看護師にとっては重要なのです。

そのため、まずは新人看護師のために自分は何ができるかを考えて、相手のために全力を尽くすという意識が重要です。その中でお互いに信頼関係を築くことができるようになってくれば、徐々に自信もついてくるはずです。

自分の仕事に精一杯で、どうしても指導意欲がわかない

プリセプターの方々の悩みの中でよく聞くのが、この悩みです。ただでさえ自分の仕事で精一杯なのに、それ以上に新人の指導まで任されてもモチベーションが湧かないという悩みです。自分が担当する新人の子には申し訳ないと感じながらもなかなか指導意欲を持てずに悩んでいる方も少なくありません。こうした場合は、業務負荷についての相談はもちろん、そうした状況の中でなぜ自分がプリセプターを任されているのか、その意味や背景も含めて自分が納得できるまで上司と話すということも重要です。また、自分が新人だった頃のことを思い出してみるのも大事です。

新人看護師の態度や姿勢が気に入らず、ついつい冷たくしてしまう

新人看護師とは世代間のギャップもありますし、中には自分たちの立場からは理解しきれないような言動をとる新人もゼロではないのが現状です。そうした態度や姿勢がどうしても我慢できず、つい感情的になって厳しく指導したり、冷たくしたりしてしまうケースもあるでしょう。

そうしたときは、一度冷静になって、自分がついカッとなってしまうのは、本当にその新人の子に非があるからなのか、それとも自分に心の余裕がないからなのか、考えてみましょう。もちろんその両方であるケースも多いのですが、よくよく冷静に考えてみれば、新人看護師だけではなく、その周りや自分自身にも問題があることも多いのです。

もし自分に少し心の余裕がなくなっているなと感じたら、あえてそれを意識しながら新人看護師に接することで、より落ち着いた対応ができるようになるはずです。看護師の皆さんは常に精神的・体力的負荷が高い職場で働いているので、心の余裕がない状態が常態化しているケースも少なくありません。それは自分のせいではありませんので自分を責める必要はありませんが、まずは自分がそうした状況にあると認識することが重要なのです。

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何度指導しても改善が見られず、バーンアウトしてしまう

こちらが貴重な時間を割いて一生懸命熱意を持って指導にあたっているのに、当の新人看護師が全然自分の期待に応えてくれない。それどころか、自分の期待を裏切るような行動ばかりをとってくる。結果として、指導にやりがいを見出せなくなり、燃え尽きて(バーンアウトして)しまったという話もよく聞きます。

これは教育の一番難しいところです。実際に看護の現場に限らずとも、学校などの教育現場では教師のバーンアウトが社会的な問題となっており、教える仕事に就いている方々は、熱意があればあるほど多かれ少なかれ同じ悩みにぶつかっているのです。

こうした場合、一度、自分のこれまでの指導の仕方を改めて、あえて新人看護師とも少し距離を置いてみるというのも一つの手です。また、どう考えても新人看護師の出来が悪いのが問題だと思うのであれば、それはそれとして割り切ってしまい、必要以上に責任を感じないということも重要です。

実際にどんな教育現場でも同じ授業をしたときに理解できる子と理解できない子がいるのと同じで、必ずしも指導側に全ての問題があるわけではないのです。

ここまでやってもダメならダメだと割りきることも、バーンアウトを防ぐうえでは大事なのです。

新人看護師とプリセプターの人間関係に悩んだら、キャリアアドバイザーに相談する

プリセプターとの関係に悩む新人看護師の方も、新人との関係に悩むプリセプターの方にもおすすめなのは、看護師転職サイトのキャリアアドバイザーに話を聞いてもらうことです。

職場の上司や同僚ではなく、キャリアアドバイザーに相談するメリットとしては下記が挙げられます。

  • 部外者なので、ネガティブな話も含めて本音を打ち明けられる
  • 第三者の視点から客観的なアドバイスが得られる
  • 経験に基づく具体的な解決策を提示してくれる

看護師転職サイトのキャリアアドバイザーは、皆様にとっては完全に部外者です。しかしこの部外者であるという点が、悩みを相談する上では大きな意味を持つのです。職場の同僚や上司、家族などに相談する場合、その後も人間関係が継続する以上、どうしても言えない悩みや相談事というのがでてきてしまいがちです。ただ、部外者であればそうした遠慮は全く必要ありません。看護師転職サイトであれば個人情報はしっかりと保護してくれますので、思い切ってプライベートな悩みも含めて相談することができます。自分の思いを全て誰かに吐き出すだけでも、気持ちはとても楽になるはずです。

更に、キャリアアドバイザーは実際に悩みの種となっている人間関係の渦中にいるわけではありませんので、あくまで客観的な立場からアドバイスをしてくれます。外部の人間から客観的に現在の状況を見てもらうことで、今まで自分では気付けなかったような新たな視点を得られるというのはよくあることです。

そして、もし必要であれば、具体的な解決策やその一つとしての転職の相談に乗ってもらうことも可能です。もちろん、キャリアアドバイザーに相談したからといって必ず転職しなければいけないわけではありませんので安心して相談しましょう。

また、本当に信頼できるアドバイザーの場合、こちらが「人間関係が嫌なので転職したい」と相談しても、話を聞いたうえで「今はまだ転職をするべきではない」と現職に留まるよう諭してくれることもあります。

経験が豊富なアドバイザーの場合、相談者が抱えている悩みが本当に転職で解決できるのかどうか、解決する上で転職がベストな選択肢なのかどうかをしっかりと理解したうえでアドバイスをしてくれるのです。

特に新人看護師の方の場合は、入職後すぐにむやみに仕事を辞めてしまうと、その後の転職活動が難航するケースもありますので、一時の感情で早まることなく、しっかりとキャリアアドバイザーのアドバイスを聞いたうえで一緒に解決策を考えてもらうようにしましょう。

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ナースリンク編集部
ナースリンク編集部Twitter:@nurse_link
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